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バットマン・ライジング

★★★☆
前作を超えるのは難しいだろう――というのが観る前の個人的感想であり、恐らく多くのファンにとっての感情だと思う。
ジョーカーを超える悪役など考えられないし、ダークナイトのストーリーの重厚さは映画史の中でも圧倒的だった。

単純に言って今作は前作を超えることはなかった。
敵役のベインは極めてパワフルで知略に富んだ男だが、ジョーカーほど悪辣ではないし絶対王政の暴君のような単純な悪でしかなかった。
ストーリーも前作ほど驚くような展開は少ないし、クリーンエネルギー辺りの話の流れにはちょっと疑問が残ったりする。

それでもこの映画が優れているのは、これが三部作の三作目に当たるからだ。

前作から八年。
平和な世界の中でバットマンは存在意義を失い、汚名を背負い、その肉体もすでに限界に達していた。
正義のヒーローとしては、すでに死んでいるのだ。
彼はあることをきっかけに再びヒーローとしての活動を再開するが、その結果として余計な混乱を招くこととなる。
そして彼は今までよりも多くのものを失ってしまう。
かつての恋人の愛、親同然の執事、会社と財力、ヒーローの秘密兵器……。
ヒーローとしての存在意義だけでなく、その根拠となる力までも失ってしまう。
二度目の死だ。
しかし彼は復活する。痛みに耐え、死に瀕して、それでもヒーローとして蘇る。

ヒーローとは力ではない。
バットマンは言う。誰の心にも正義の光があるのだと。
ダークナイトにおけるバットマンは人々の善意を信じてはいたが、自身の正義に対してはただただ傲慢だった。
ライジングにおけるバットマンは人々の正義を信じた。正義とは誰の心にもあり、それを信じる限り誰もがヒーローなのだと。

これは苦痛の物語である。
苦痛と痛みは違う。
痛みは乗り越えるものだが、苦痛は耐え忍ぶものだ。

ヒーローの死と再生を徹底して描いた点でこの映画は本当に素晴らしい。
三部作を締めくくるにこれ以上ふさわしい作品はない。それだけは間違いない。
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