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ゼロ・グラビティ


★★★★

(ネタバレあり)






物語の類型に死と再生ってのがある。
主人公は拷問や苦境で疑似的に死に、そして立ち直ったとき一際大きく成長しているってやつ。
聖人模倣とか通過儀礼とか、意味合いは色々なんだけど、この作品もそういった死と再生の物語。

主人公の女性は娘を失った心の傷を抱いている。生きる意味や実感というものも失いつつあるかもしれない。
そんな彼女がデブリによる事故に遭い、宇宙を漂流することになる。これは疑似的な死だ。
命からがらISSに戻ってきた彼女が、胎児のように丸まって空中を漂うのは疑似的な死からの再生を象徴している。(後ろで漂うホースが明らかにへその緒めいている)

ラストシーンでシャトルが海に落下し、ドアから泳いで出ていくシーンは出産の見立てだろう。
さらに重力下で足を震わせる彼女の姿は、出産直後の動物を思わせる。
そしてすっくと立つ彼女は心の再生を果たす。
この世は苦しみが多い。愛する人と別れることもある。それでも生きていくんだ。――そういうメッセージがある。

それともう一つ。
地球の海を羊水に見立てるなら、彼女は地球の生命として生まれなおしたとも考えられる。
世界は、地球は、生きるに値するほど素晴らしいと。
船員仲間がたびたび地球の美しさを褒めていたこともここに繋がっているのだろう。


――で、ここまで行くとやっぱりこれは原題通り、グラビティの方がテーマに合ってるよなって。
テーマは母なる地球とそこで生まれた命であるわけだから。

確かに冒頭の遭難シーンは息が詰まるようなすごい映像だったけど、そこだけを取り出して「ゼロ重力の恐怖!」みたいな邦題にしてしまうのはなんかなーと。
大して語感は変わってないわけだし、別にグラビティでも全然問題なかったように思えるんだけどな。
ちょこっとだけ変えてるところが余計に引っかかってしまう。なんか仕事してます感をどっかにアピールしないといけない人がいるのだろうか?

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hideとマリリンマンソンとベクシンスキーと京極夏彦と金庸と今川泰宏と冲方丁と八房龍之介と高寺成紀と牙狼とガングレイヴ(アニメ)とマクロス7を神と崇めるサイト。(多神教)

bogiehouseアットmail.goo.ne.jp

< このHP(ブログ)はライアーソフト「 黄雷のガクトゥーン」のサポーターサイトです >

















































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